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2003年9月 1日
国立劇場の夏レポート

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 8/30と31に行われた国立劇場の、全国高総文祭の優秀校東京公演に行ってきました。全国大会と多少照明の変わったところもあったので、少しレポートしたいと思います。関係者から仕込み図を見せてもらいたいところですが、今回は可能かどうか今のところちょっと微妙です。

●伊達緑丘「りんごの木」
 全国大会に引き続き、いろいろな照明効果を用いて芝居を盛り上げていました。より豪華になっていたのは、台風のシーンで、ソースフォーか何かにネタが回るオプションを付けてぐるぐる回していたところなどでしょうか。(スパイラルマシンではないと思います。)地明かりを押さえて使っていたので、BSの映像でもよく分かるのではないかと思います。それからストロボの数も増えていたんじゃないかと思います。またしても機種は確認出来ませんでしたが、PARストロボか何かでしょうか。
 他には、明かりの作り方は同じでも吊り位置を全国大会とは変えた灯体なんかありましたね。例えばディスクマシンの雨は、全国では下手袖からでしたが、今回はシーリング?から出していたようです。劇場の機構に応じて使い分けることは大切ですね。
 なんにせよ、とてもよく考えられた素晴らしい明かりを作っていたと思います。

●宇都宮女子「美術室より愛を込めて」
 今回は、全国大会で失敗していたシーリングからのネライがしっかりとれていましたね。全国大会と違ったところは、本花道を使っていたところぐらいだと思います。花道なんて普段の高校演劇ではまず使わないと思いますが、一般的に花道にはフットライトが埋まってるので、宇都宮女子もこのフットライトを使っていました。それから上手のほうからランプピンでフォローもしていたようですね。
 さて上手からはスモークを出していましたが、このお芝居の場合「効果としての」煙でしたね。ライブで使うときには、光の筋を見せるために、長い時間煙が残るようなタイプの物を使います。ですが、このお芝居のように、長時間煙が残っては困るようなときにはすぐ煙が消えてしまうものを選択する必要があります。皆さんも煙を使うときには選択をしっかりしましょう。

●三本木「贋作 マクベス」
 ここの高校は、芝居の作り方もチープさが売り(?)のようで、照明もそんな感じでしたね(^^)。ただ基本的なことはちゃんと押さえていますし、役者の顔もしっかり見えていましたから、芝居の世界を作り出すことには充分貢献していたと思います。例えば、地明かりを、2サスの方は間口を少し狭めている関係でサイドの灯体を点けなかったりゲージを弱くしたりしていましたが、こういった細かいところに気を遣えるというのはやはり違うなぁと思いました。

●丸亀「どよ雨びは晴れ」
 全国大会同様、綺麗な明かりを作っていました。ラストの日差しは、全国大会と同様、上手フロントから差し込ませていました。
 普通の地明かり以外に、2サスのあたりに上手奥をねらった明かりが一つあったように見えたのですが、どうもよく見えず詳細はわかりません。舞台装置の配置の関係上、上手奥が他に比べて暗くなってしまうかもしれなかったので、この灯体を使ったのではないかと思います。

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