灯体とは
灯体の種類と役割
照明機材の一つ一つを灯体と呼ぶ。この灯体には幾つも種類があり、使う場所、用途ごとに応じて適切な灯体を選ぶために、それぞれの灯体の特徴を知っておく必要がある。
以下、各灯体ごとにそれぞれの特徴と用途例を解説し、おまけに代表的な商品名を明記しておくが、高校演劇では商品名は特に覚えなくても何とかなる。
スポットライト類
平凸レンズのスポットライト
スポットライトというのは、概してレンズのついた灯体というように理解すれば良い。よくスポットライトとはピンスポットライトのことだと勘違いしているような表現を聞くが、スポットライトはピンスポのことばかりではないのである。レンズのついた灯体は全てスポットライトだと言える。
さて、平凸レンズのスポットライトとは、その名の通り、レンズが平凸になっている灯体のこと。レンズがつるつるしているため、光の輪郭がはっきり出るような構造になっている。そのため、一人台詞のときの単サスなどでよく使われる。また、ホールに於いては、明かりを外に漏らさないように出来るため、前明かり(シーリング、フロント)でも使用される。SSも平凸レンズが使用されることが多い。
代表的な商品としては、丸茂のCSQ、CEC、T1(ベビー)など。上の写真の左側のものが平凸レンズのスポットライト。
フレネルレンズのスポットライト
フレネルレンズのスポットライトは、ぼこぼこしたレンズを持った灯体のこと。その構造のおかげで、光の輪郭がぼやけるようになっている。そのため、明かりをフラットにとりたいときなどに多様され、具体的には地明かりのサスペンションライト等でよく使われている。また小劇場などでは前明かりに使用されることも多い。
代表的な商品としては、丸茂のFQ、DF、東芝ライテックのQスポなど。上の写真の右のものがフレネルレンズのスポットライト。
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