LED機材を調光卓で操る
ひとつのLED機材の操作にフェーダーを何本も使う
これまでの舞台照明のイメージだと、ひとつの灯体を明るくするには、調光卓のひとつのフェーダーをあげれば良かった。しかし、LED機材はそうはいかない。LEDの機材は、ひとつの灯体でさまざまな役割ができるので、ほとんどの場合において複数のフェーダーで操作することになる。
例えば、この灯体の場合、もっとも簡易なやり方でいうと一つの灯体につき6本のフェーダーが必要になる。フェーダー1が赤色の0-100%、2が緑、3が青、4がアンバー(オレンジ)、5が白、6がUV(濃い青)となっている。つまり、1つの灯体があればいろいろな色が出せるのだ。(安いLED灯体の場合には、白一色のみしか出ないものもある。)なお、赤、緑、青の3色が出せれば光の三原色となり、混ぜれば白っぽくもなる。しかし純粋な白よりも汚い白色なので、できれば買うときには「白」色がちゃんと存在しているLED機材を購入したい。また、ストロボ機能があるようなLED灯体も存在する。
【LINK】Liteparpro 12HX(LED灯体の例)
【LINK】SCENESETTER48(調光卓の例)
LED機材側での設定
LED機材1灯のみを使用する場合には、上記のやり方で事足りる。しかし複数台を使う場合は、ひとくふうが必要だ。なぜならば、例えばフェーダー1をあげたときに、とあるひとつのLEDの赤色だけを点けたいのに、すべてのLED灯体の赤色がついてしまって困る、というようなケースが考えられる。
そこで、例えば1から6のフェーダーでは1つめの灯体、7から12のフェーダーでは2つめの灯体がつく、というような設定が必要になる。
その設定は、LED灯体側でおこなうことになる。LED灯体の背面に、調光卓のフェーダー何番からその機材の操作をはじめるかを設定する箇所があるのだ。フェーダー7からはじめたければ、ここで7を設定しておくことになる。古い機材だと、ディップスイッチでの設定が主流だが、最近の機材では液晶パネルで設定するようになっているのでわかりやすい。ディップスイッチの設定についてはこちら。