ネコでもわかる照明の部屋 - 舞台照明

全国大会観照記 福島大会(復興支援香川大会)三日目

2011/8/7、香川県丸亀市の綾歌総合文化会館アイレックスにて。


●清泉女学院「モンタージュ?はじまりの記憶?」
明かりの操作がとても丁寧でした。
審査員からも言われていたように、演出的なぶつ切り感はあったものの、暗転時のタイミングのよさ、雲(ディスクマシン)を用いる時間の良さ、フェードイン・アウトのきれいさは良かったと思います。ディスクマシンはおそらく上手の奥からホリゾントにむけて照射していたと思われます。
上手とセンターで単サスを使っていましたが、前明かりはピンスポでフォローしていました。明るすぎないフォローで、かつゆらゆらすることもなく良かったですね。ピンのほうが明かりのあたる範囲がせまいので、若干役者がそこからはみでるきらいはありましたが...。
ラストのシルエットは、とても効果的でした。あのシンプルなシルエットにたくさんのバックグラウンドが詰まっていることが想像されて、私は涙があふれてきましたよ。最後の最後はセンターに単サスが入ったんですが、あれは上手に入れるつもりだったのをミスったんでしょうか? それでもとても美しいシルエットだったので、上手には明かりが入らずそのまま緞帳がしまってもそれはそれで効果的で問題ないなぁと思いました。

●埼玉県立秩父農工科学「少年神社」
スモークをたいてのオープニング。上手にセットしたSSをゆっくりと手で動かし、下手に設置されたお社のセットにまでもっていく、幻想的なはじまりでした。維新派を彷彿とさせますね。
基本的なことは充分できており、単サスシーンもCLでの顔取りを忘れません。ちゃんと確認できていないのですが、もしかしたら一箇所の単サスに対しCLから2灯使って顔取りしてたかもしれません。
時間の経過で徐々に明かりを変えるというにくいこともやっていて、夕暮れどきのシーンで、下手Froにアンバー、上手にもちょっとFro(ナマ?)を入れていたのに、気づいたら上手Froはきえていたというようなのもありました。ただ、これはこのホールの構造上仕方なかったのかもしれませんが、そういった夕暮れのシーンのときのお社の暗さが目立つなぁと思いました。頭上からのサス明かりも目立たなかったため、特に一段タッパも高くなっているお社は暗いなぁと感じました。役者がずっとそこにいるのでなおさら感じます。ブルーぐらいちょっとほしかったところ。
お社の灯入れとフォグはきれいでしたね。あの明るさはミニブルでしょうか。他校の皆さんが真似する場合はしっかり防炎してみましょう。


というわけで全国大会関係者の皆さんおつかれさまでした!

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