高校演劇の照明あるあるとして、明かりに色をつけるカラーフィルターのことを「ゼラ」と呼ぶ習慣があげられます。
なぜカラーフィルターのことをゼラと呼ぶかといえば、その昔、カラーフィルターをゼラチンを用いて作っていたから、という説があり、このサイトでもそのように紹介しています。
しかしゼラチンで作っていた時代っていったいいつのことだ、、、と私は思っていたわけです。
しかし、先日偶然とある資料を発見しました!
見つけた場所は、東京の港区立郷土歴史館。
建物は歴史がある建物ですが、郷土歴史館としては最近オープンしたばかりの施設です。
名前の通り、港区の歴史が語られる展示がされているのですが、港区の企業の歴史が展示されているコーナーなんていうのもあるのです。
そこに、「川部配電機器研究所」という、かつて東京都港区に存在した会社の営業用のカタログと思しきものが展示されていたのです。
どうやら、川部配電機器研究所は、戦前の舞台照明のパイオニア。
展示されていたものは、昭和9年の舞台照明カタログで、ボーダーライトの紹介ページが見開きで置かれていました。
(写真は撮影禁止だったので撮ってません!)
そして、そのボーダーライトの解説を読んでみると......。
色をつけるときには「ゼラチン」を使う、と書いてあるではありませんか!
ということで、現代の高校演劇でもゼラと呼ばれているものの歴史的経緯が見えてた瞬間でした。
戦前からの伝統(?)が今も高校演劇に生きていると思うとちょっと感慨深いですね。