続きまして、全国大会3日目レビュー。
■北見緑陵高校「学校でなにやってんの」
学校セットのシンプルな明かりでした。中割幕を使って間口を少し狭めて舞台を使用していましたが、明かりもセンター付近のアクティングエリアを中心にナマで染めていました。また、そこに全体にブルーの地明かりも加えていたように思います。(多少アクティングエリアの端に行き過ぎると顔が暗くなってしまっていましたが。)
また、SSを中割幕の奥に設置し、廊下を行き来する役者たちを照らしていました。こういう使い方は面白いですね。もちろん廊下をSSでねらうということだけで言えば、よくあるやり方なのですが、決してリアリズムな舞台セットでもなく明かりでもありませんでしたので、その中で廊下の登場人物をある意味印象的にさせる手法として、SSが役者を目立たせていたのは面白かったと思います。(全体をブルーにして廊下だけSSで狙う、というシーンもありましたが、それだけでなく、全体が明るい状態のシーンでも、さらに廊下をSSで狙うようにしていたのです。)
■新座柳瀬高校「Love&Chance!」
たいへんしっかりした扉や階段などの舞台装置に、パンチカーペットを敷いて複数のエリアをしっかりと作っていました。それにあわせて照明もそれぞれのエリアの明かりを作っており、そのために光を四角く切るソースフォーが多く使われていました。サスもソースフォーでしたしシーリングからもソースフォーが使われていましたね。センターの扉部分にもソースフォーがありました。そうやってソースフォーを大量に使えるのは全国大会ならではでしょう。(地区大会や県大会ですと、仕込み時間的にも回路数的にもそんな贅沢はできないでしょうから...。)
一方で、バックが大黒幕だったということもあり、ソースフォーでのみ頭上(サス)やツラ(シーリング)から明かりをつくってしまったことで、暗いというか役者がのっぺり平面的な見え方になってしまっていたと思います。もっと立体的な明かりがつくれると、俄然お芝居自体がさらに魅力的になってくると思います。
センターの扉にはステンドグラスがあり、そこには灯入れがしてありました。
というわけで全国大会関係者の皆さんおつかれさまでした!