続きまして、全国大会2日目レビュー。
2015/7/31、滋賀県ひこね市文化プラザにて。
■札幌琴似工業高校定時制「北極星の見つけかた」
6間程度の間口を基準にしたパネルをつかった教室セットでした。このホールの間口には合わないため、引割幕で空間をしっかり狭くしていましたね。
扉の向こうには鏡パネルを用意していましたが、その廊下部分にもちゃんと廊下用の明かりをつくっており好感です。
窓枠の明かりが出ていましたが、これは大分豊府とはまた別のやり方で、下手フロントからソースフォーで窓ネタを出していました。
■いわき総合高校「ちいさなセカイ」
仕込みがだいぶ押していたようです。そんなに手こずる舞台ではなさそうでしたが、何があったのでしょうか。
ホリゾント幕を使用していましたが、冒頭からそこに明かりは当てておらず、空間としての白々しさが気になりました。服をバトンから吊るしていましたが、その吊り位置とホリゾントライトとの兼ね合いで、照明プランが制限されていたのかなぁと邪推します。
ミラーボールを使っていましたが、バトンが見切れているのが興ざめな点と、ミラーボール当ての台数が少なすぎるのかほとんど目立っていなかったのが残念です。
プロジェクターは上手の台のなかに隠して使っていたようです。
■丸亀高校「用務員コンドウタケシ」
なんと入場規制に引っ掛かり会場に入れなかったので生で見られていません。
映像では見ていましたが照明はなんともわからなかったのでレビューは割愛します。ごめんなさい。
■松川高校「べいべー」
アクティングエリアにパンチを敷いて、空間を区切っていましたね。細かなところですが、だいじなことです。区間をせばめており、フロントはあまり使っていなかった(?)ことから、少々顔とりに難はありました。ピンクのシーンなどはフロントからのピンクも入れていましたが。
ラストシーンに浮かび上がったセンターの吊りものは、後ろから明かりを当てていました。また、舞台上においてあった球体にも灯入れをしていました。地味ながらセットを活かすいい明かりでしたね。
■神奈川大学付属中・高校「恋文」
舞台セットが簡素なわりに、照明は盛りだくさんでした。照明だけでもこんなに雰囲気をつくれるんだぞ、という、勇気のわく舞台でしたね。
例えば上手奥からアンバーのバックサスを差してあげることで夕方のシーンをつくってしんみりさせるところなどなかなか良いじゃないですか。ブルー暗転のじんわり感といい、芝居を殺さずしっかりと役者を活かす明かりでした。
ツラでの演技の際は、SSで狙っていたのはもちろんですが、S4にブルーを入れて川を表現したりしていました。
クライマックスではバックからのアンバーのパーライトに照らされながら主人公たち2人のいいシーンとなるわけですが、あえて背中を向ける演出は小憎くて良いですね。背中を向くまで、顔があまり取れていなくてどうかなぁと思っていたのですが、そういう演出意図なのかなと思うことにします。
3日目のレビューはまたあとで。