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2015年7月30日
全国大会観照記 滋賀大会一日目

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全国大会に行ってきました。

まずはひこね市文化プラザの照明機構を簡単に見ておきましょう。
サスバトンは3本だけでこの奥行きに対しては不安でしたが、美術バトンを1本照明用に使用しておりカバー。シーリングは1シーリングと2シーリングがあり充分な内容で、フロントもとても豊富でした。

2015/7/30、滋賀県ひこね市文化プラザにて。


■緑風冠高校「太鼓」

戦場の雰囲気ということで、終始暗めの舞台でした。その中で、暗くしつつもどのように顔を取っていくかということと、現実と虚構をどう表現するかという点で照明が重要なファクターになる舞台でした。
台の上では兵士が動き回るわけですが、ここを狙うのは主にSSで暗め。一方、上手や下手の単サスは明るめで、床面のハレーションもありどうしても台上の兵士とは違う世界としてとらえられてしまうように感じました。回想や虚構のシーンであればそれもありなのかもしれませんが、敵の兵士と出会う場面などはどうでしょうか。あるいは、敵の兵士と出会うシーンさえも虚構ととらえてのプランなのかなとも思いました。他にはピンスポットの明るさが強い点やオープニングでの明るさの違和感など、いづれにせよ、ハレーションも含めて明るさのバランスに考慮の余地ありかなと思います。
合図を打ち上げるシーンでは、センターのローホリ手前に凸のコロガシを置き赤色のフィルターをいれ、フォーカスを絞ってホリ幕にあてていました。


■佐賀東高校「ママ」

目立ったところといえば、舞台奥にころがしていた4台のパーライトによる目つぶし(マグロのシーンなど)、バックサス気味に使っていたアンバーのパーライト(ママが起きるシーンなど)などでしょうか。
ピンスポで役者紹介をするところは2台ほしいところですね。1台で振るのは大変そうでした。
台上で演技をするシーンは、うまく顔がとれていないところもありましたので、ぜひうまくフォローしてほしいところです。プランの問題なのか、プロサスがない会場の問題なのか議論の余地はありますが、前明かりがなんだか暗く感じましたね。


■大分豊府高校「うさみくんのお姉ちゃん」

教室セットの学園ものでした。扉の位置が教室セットらしくない感じはありましたが、よしとしましょう。
教室セットものの王道として、エンディングに向かって例によってだんだん夕方の明かりを作っていました。UHブルー、LHライトグリーンだったのが、だんだんとUHライトブルー、LHイエローになり、そしてUHパープル、LHピンクに、という流れでした。また、下手のフロントからアンバーも追加していました。そして下手からアンバーのSSを入れることで扉を通して影がでるような工夫も。
明かりの作り方としては芝居にあわせた夕焼けで王道ですが、あとの課題はどのタイミングでこの明かりを入れるかというところのジャッジメントでしょう。演出全体にその傾向がありましたが、ブツッと芝居がきれてそこで明かりも変わる、という瞬間があるきらいがありました。具象的なセットや明かりならば余韻を楽しませてほしいと思うのはわがままでしょうか。


■松戸高校「CRANES」

学園ものですが、こちらはバックを大黒幕にして、パネルを立てることもなくシンプルに教室空間を表現していました。教室の表現方法もいろいろあるなぁと2本続けての教室ものを見ながらの感想でした。
サスの地明かりに、#45を入れていたのが特徴でした。
#45は黄色なわけですが、「昭和の裸電球の家の明かり」なんて言われたりするので、見方によってはナマ明かりにも見えますし、室内明かりとしては選択するのも良い方法ですね。


■米子高校「学習図鑑」

奥行きのあるこのホールでしたが、その特性をしっかり使って役者の出はけを縦動きで行ったり、パネル奥で浄瑠璃的にさまざまなものを出していく表現は良かったです。
照明もひそかに凝っていて、目立つところではセンターのソースフォーで区切られた四角い明かりですが、他にはちゃんと台上にあてる明かりをつくっていたり、パネル奥の人体模型にあてる明かりを作っていました。
ラストシーンでセンターの扉があいて、スモークとともにころがしたパーライトの目つぶしが入ったわけですが、パーライトが丸見えで、緞帳が下りるまでのあいだにゆっくり奥に向かう山田のぼるの足取りがおまぬけに見えてしまったので、目つぶしは一度鏡に反射させるとか、もうちょっときれいに魅せる方法は考えられそうです。


2日目のレビューはまたあとで。

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